星になれたなら

つみあげログです

Calan d'Ache Ecridor Venetian

ちいさなころから、常に傍に紙とペンがあった。

おもしろいゲームを考えては書きとめて、 やることはすべてメモにリストアップして、 ゲームを作ろうとして三角関数やプログラミングのノートをとった。

そうすると、いつだってアイディアはたのしそうに広がっていき、難しい考え事もうまくまとまった。 ところが、紙とペンがないときはてんでうまくいかないのだった。

ふしぎなものだ。

数学者が数式で話すように、音楽家が音で語るように、人は考えのやりかた、形がちがうらしい。 ぼくは彼らほどえらい人間でも独創的な人間でもないのだけれど、 ぼくの考えのかたちはどうにも紙の形をしているらしい、というのはそうらしかった。

そういうわけで、ITだ、AIだ、というこの時代、エンジニアという職業にして、いまだに紙とペンで身を立てている。

***

ぼくは気が散りやすく、その時々によって好みの紙のすべりかたがちがう。 そういうわけで、なにかをはじめるときは何十とあるペンの中から今の好みの一本を選ぶ癖があった。

大学に入ったころ、書きやすいらしいと聞いて Calan d'Ache の 849 をなんとなく買った。

――書きやすいペンは世の中にたくさんある。 LAMY 2000 もそうだし、Rotring 600 もそうだし、カヴェコもファーバーカステルもペリカンも、三菱やぺんてるだってそういうものづくりをしている。 でもどれも、ある時はよくて、ある時はなんだかよくない。

ところが、なぜだか、849 はいつ書いても好いと感じるのだった。 どこが良いのかは分からない。 でも、もうこれまでのように、重心や長さなんかを検めて、いいペンの傾向をつかむ必要はないような気がした。

以来、ぼくはペンケースを持ち歩くのをやめ、849 を1本だけ持っていくようになった。今もそうだ。

***

もともと、とっちらかった頭脳で心休まることはなく、ひとりでに転んで生きてきた。

それでも、紙とペンは常に傍らにあって、ぼくをしたたかに支えてくれた。

だからだろうか、ペンを眺めていると、いままで何を書いてきたかを思い出す。どこからともなく勇気がでてくる。

ぼくはいま、どこに進んだらいいのかわからない。無明長夜だ。 だからこそ、いままでで一番信頼をおいてきた杖を、今、新たにする必要があると思った。 一番いい物でないとどうにもならない、と思ったのかもしれない。 暗がりを気の遠くなるほど歩いたことを、なにかひとつ覚えておきたかったのかもしれない。

***

そうして、エクリドールを買った。

復刻したベネシアンだ。

エクリドールは849と同じシルエットをしていて、 細工はヴェネツィアの水面を模したとかどうだか、という話は聞いたことがあるけれど、 ぼくからするとこれを選んだことにとくに意味はない。

なんとなくエクリドールの、このデザインだとおもった。

これもやっぱり、いつ、どう書いても好いと感じるのだった。 手によくなじむ、7年間ぼくを支えてきた杖とぴったりおんなじの感覚がする。

***

エクリドールベネシアンを滑らせていると、たぶん大丈夫だろうという気がする。

理由はやっぱりわからない。

このあとぼくがこの杖でどこまで歩いたか、それがすべてを語ってくれるとは確信できるのだけれど。

休職になったらどうするか

いろいろなことが折り重なり、精神疾患で休職をすることになりました。 そうこうするうち復調がみえてきたので、休職中どんなことをするとよいのかな、というところを書こうかと思います。

誰にでも当てはまることかはわかりません。 ぼくはうつ病 *1 、CPTSD、ADHD なのですが、 近い疾患をお持ちの方だったらきっと当てはまるのかもしれません。

***

以降、読者が休職になった or なりそうという想定で書きます。

まずはお疲れさまでした。

これからやるべきことをかんたんにまとめます。

  • 休む (眠れたら100点、横になれたら100点、リラックスできたら100点のきもち)
  • 心療内科 or 精神科を受診し、同時にカウンセリングを受ける
  • お金をなんとかする
    • 傷病手当金(上司か人事に聞くとよい。月収の2/3が毎月降ってくる)
    • 自立支援制度(病院か役所で聞くとよい。社保だと医療費負担が3割だが、それが1割になる制度)
    • カードローン(貯金がなく、急ぎで必要なら。自分の銀行のカードローンをネットで検索するとよい。すぐに年収の半額程度の融資が得られる)

あとはお医者さまやカウンセラーにどうしたらいいかを相談しましょう。

それで耐えていると、じきによくなってくることがあります。 そこからはご自身でもなんとかできるはずです。

***

なにか聞きたいことがあればお気軽に。

*1:より詳細には、難治性の、Bipolarity が広い内因性単極うつ病。広義の双極性障害だが、躁状態がみられない

WIP 発達障害の精神病理 IV ADHD編を読む

持病であり治療中の ADHD の臨床・病理の知見を深めることで、 症状からくるお困りごとを解決し、病気と共存することに役立てたいと強く思っている。

件の ADHD はその原因や治療方法が確立されておらず、研究途中の段階にあるものだ。 なので、なるべく最新の知見を手に入れたい。 ということで、先月発売された「発達障害の精神病理 IV」を読み進めようと思う。

⚠️ 諸注意 - この記事は読了していない本の読書メモを途中の段階で公開しています。順次更新されます。また、独自解釈を多分に含みます。

読書メモ

はじめに

もう一つ考えておかなければならないのは、ADHDには古典がないということです。つまり準拠すべきテクストがありません。このことはASDとは対照的です。ASDの場合にはLeo KannerやHans Aspergerのような決定版があります。 (p.iii)

  • ADHD Attention Deficit Hyperactivity Disorder ... 注意欠陥・多動性障害。衝動性、不注意などの症状がある。
  • ASD Autism Spectrum Disorder ... 自閉症スペクトラム障害。情緒や非言語コミュニケーションの欠如などにより、社会的な行動がうまくいかない。また、興味が限定的で、繰り返し行動が目立ち、変化に抵抗する症状がある。
  • Leo Kannerは幼児自閉症を発見したひと。彼の著作はASD研究の基礎のひとつである。論文 Autistic Disturbances of Affective Contact では11例の異常行動を示す児童について触れている。
  • Hans Aspergerはアスペルガー症候群を発見したひと。彼の著作はASD研究の基礎のひとつである。論文 ‘Autistic psychopathy’ in childhood では「特に興味深く非常にわかりやすいタイプの(自閉的な)子ども」について触れている。彼が発見したアスペルガー症候群は、DSM-VではASDの一症状として位置づけられている。

Leo Kanner も Hans Asperger もほぼ同時期に自閉症的な症状を突き止めたのだという。彼らの著作を読めばASDがどういう症状かよくわかるのだというが、ADHDにはそういった文献がない、という意味で古典がないと言っているのだと思う。

臨床家がものを考えなくなるという弊害には気を付けなければならないだろうと思います。「あとは脳科学と薬におまかせ」となっては、臨床の現場は荒れてしまうでしょう。(p.iv)

現状、ADHDは根治せず、症状を緩和する作用のある薬や療法、個人の努力で以って、症状があっても問題なく社会的生活が送れることを目指して治療される。 そうした包括的支援を行う最前線が臨床の現場なので、神経科学の進歩や薬物の登場を経た現代にあっても「脳科学と薬におまかせ」とはできない。

また、精神疾患の過剰診断・センセーショナルな報道による無根拠な犯罪との結び付けも危惧されている現状にあって、「最新研究を銀の弾丸と見ずに、正しく理解し適切に診察しよう」という向きもあるかもしれない。

編集メモ

  • 辞書も百科事典も今の家にはないので、電子辞書を実家から持ってきてね

参考文献

底本

その他文献

その他 Web サイト

なし

お悩み相談SNSをつくるとして、どんなデザインにするかのドラフト

おもしろそうなプロダクトのアイディアが思い浮かんだのでメモを取ってみることにする。 今回デザインするのは「お悩み相談SNS」。

雑に書いていく。

***

お悩みを相談したいユーザーを解決に導くサービス。 回答できそうなユーザーとマッチングさせ、解決方法を提案してもらうのが主な解決方法。

ちょうど Yahoo 知恵袋とか Quora とか、Stack Overflow のようなものを想定している。

***

質問者は「困っている」をきっかけに質問したくなるものの、回答者は「質問を聞きたい」「工数を割きたい」というきっかけが存在しない。

この手の SNS ではそれでも回答者が存在する。

  • 親切で世話焼きだったり、他人の悩みを聞くことが好きな人が世の中にいるから
    • 人助け自体や、人に教えることで勉強になるから、とかの内在的なインセンティブがある
  • 知恵袋のコインのような外在的なインセンティブがあるから

これは、「回答者のひとたち」=「インセンティブが有効なひとたち」≠「答えを持っているひとたち」という図式になっている。 また、「話し上手な人たち」「他者に介入することをためらわない人たち」なんかも回答者にありがちなユーザー属性だと思う。

本来は「よい回答」や「よい質問を引き出す(≒コーチングスキル)」ことが解決に必要なのだと思うのだが、 そうした部分をユーザー規模の大きさによってラフに担保しているのが従来のお悩み相談SNSである。

***

Stack Overflow は回答者にありがちなユーザー属性という制約をスマートに解決していて、回答の Vote 機能によって、その回答の有効性を判断することができるようになっている。

これによって、「回答するのはちょっと嫌だけど、↑↓ボタンは押せるユーザー」を回答者のコミュニティに参画させているし、 UI としても質のよい回答にたどり着きやすいようになっている。

なによりボタンを押すくらいの軽い負荷はたいしたインセンティブを必要としないし、「この回答まちがってる!」「この回答でうまくいった!」という感情の動きがあるから、ボタンを押すだけの理由がある。 実際、この機能はうまく機能しているように見える。 ほんとのところは有効性や機能している理由を検証してみたいが、ぼくの側にインセンティブがないのでやめておく……。

***

回答それ自体にも目を向けてみよう。

Yahoo 知恵袋なら雑談のような浅めの回答が多いが、 Stack Overflow なら自分の解決策のコード片や、公式ドキュメントや GitHubソースコードへのリンクを付ける深めの回答が多い。 そもそも悩みの解決法は求めていなくて、共感されたり一緒になって泣いたり怒ってくれたりすることで精神的に救われることが正しい回答なときは、そうしてくれそうなともだちに LINE するとかもあるだろう。

これはコミュニティにいるユーザーや、コミュニティが持つ空気に引っ張られているということだし、 質問者がある程度解決方法に目星をつけたうえで質問を行っているということでもある。

なので、質問も回答も、これまでの回答の方向性や、質問者の目星のつけ方に制約される。

***

まず、客観的な意見が欲しいのであれば現代なら ChatGPT に聞けばいい。

回答者コミュニティの制約である「インセンティブが有効」「話し上手」「他者介入をためらわない」あたりのユーザー属性に引っ張られず、純粋に集合知を参照するからだ。 いくらでも(APIの利用上限までは)付き合ってくれるから、質問者としても質問しやすいだろう。

ただ、その回答の質は、質問の仕方やLLMの使い方に習熟しているか(e.g. プロンプトエンジニアリング )に引っ張られる。 質問がすかすかだったり、提供した情報が一面的な場合は、得られるべき答えが得られないとか、追認バイアスを満足させるだけに終わることもあるだろう。

たとえば、「こういう疑念があります、なぜならこういう状況証拠があるからです、どう思いますか」という質問から出発すると、 そこに書いた状況だけで判断ようとし、疑念が正しそうかそうでなさそうかの形式で回答がかえってくることが多い。

質問それ自体の方向性・客観性・質が問われるということだ。よい質問や判断材料を引き出したり、回答の形式を変えたりといった、うまい回答者として振舞わせるための質問者側の工夫が必要になる。

***

これからお悩み相談SNSをつくろうとするなら、このあたりを工夫することになるだろうか。

  • よい質問を組み立てられるように支援する
  • LLM を回答者として組み込む
  • コミュニティの幅を広げる
    • 既存のコミュニティや既存の質問・回答に、新規の質問・回答内容が左右されないようにする
      • ランディングページに新しい順で質問を表示せず、質問ジャンルや回答の深さをバラけさせて表示させるようにする
  • ユーザーの導線の作り込み
    • サービス外部に質問を表示する(たとえば会社・学校のデジタルサイネージや Slack の DM)
    • いままでにないインセンティブの作り込み
      • 会社の評価制度に紐づけるとか
      • みんなが欲しいインセンティブをつくるのはスタートアップ単体では難しそうなので、企業や自治体のような大きめのコミュニティとパイプをつなげられる前提で考えてもいいかも
  • 質問を書く、回答を書く以外の方法で質問・回答ができるようにすること
    • 「こういうお悩みはありませんか」、だとやぼったいか、「中長期的なキャリアってありますか?」とシステム側が疑問の芽を育てる提案をするとか
      • キャラクターやデザインを使えば特定の雰囲気醸成はできるが、そこはペルソナによる
    • 作業の手が止まった時、効率の悪い操作をしていそうなときに割り込むとか
    • ボタンを押すだけで Vote できるとか
    • GitHub Copilot の OSS のコードの提案のようなものとか
  • ぶっちゃけ心理的障壁をなくせば質問しやすくなるので、交流機会をつくることに注力する
    • 会社の場合なら、新人がほかの人に質問しやすくなるようにするために一緒に遊んだりチームビルディングをがんばる、とか

***

考えが発散してきた。

前提のどの部分を再解釈するとか、ペルソナとかを決めればもっと価値があって面白い発想ができそうだ。 誰のどんな困りごとを解決したいかというと今のところ自分にはなにもないので、今日はここでいったんやめておく。

マイコーデ調整意図@UMAフェス

UMAフェスでのマイコーデです。潜りながら調整しているのでまた変わるかも。

勝率6~7割をキープしてるのでこのまま上位100人まで入れるといいな。

(4/3追記) 直近50戦勝率は51~75%をふらついていましたが、最終2111.3で止まっちゃいました、3のフェスレベルたかい~~~

マイコー

ラスパスシ

  • ラストスパート
    • ナワバリバトルでは塗り性能が勝利に直結するので、終盤の安定力向上・ワンチャンづくりに
  • 対物攻撃力アップ
    • 環境に多いソナー・ナイスダマ・カニ対策
  • イカ速 GP10
    • 対面性能向上
      • 軽量ブキ同等の立ち回りができることを意図しています
    • ナイスダマ対策
    • (初代からずっとGP10で運用していて、GP10の引き出しが多いのが最大の理由です)
  • アクション強化 GP9
    • 4Kチャーロンラピ弓などの対面でイカロールを軸に立ちまわっているため
    • シャーカースパヒューデュアルミラーなどの対面でジャンプを軸に立ちまわっているため
  • サブ影響軽減 GP9 / 相手インク影響軽減 GP3
    • v3.1.0 の上方修正を受けてGP9に
      • ジムとシャーカーの数次第でGP6でもいいかなと思っています
    • クイボ近距離爆風 + ジム縦振りの確定数ずらし (GP9)
    • クイボ直撃x2の確定数ずらし (GP9)
    • キューバン/スプボム/ロボム + スシの確定数ずらし (GP6)
    • キューバン/スプボム/ロボム + ノヴァ/ホット/ロンの確定数ずらし (GP3)
  • スーパージャンプ時間短縮 GP3 / スペシャル減少量ダウン GP3
    • デスのリスク低減に
    • 特に上位帯だと1:1交換が増えるので

ヒト速スシ

  • ヒト速 GP10
    • 集中力とかマッチングの偏りでラスパが刺さらないときに
    • シャーカーやモデラー、筆などの走り回られると面倒な相手を確実に倒したり、対面性能を引き上げたり

最終的な構成

  • ヒト速 GP6
    • シマネが多かったので軽量ブキ対面を意識して増やした
  • アクション強化 GP6
    • ヒト速に割くために少し減らした
  • サブ影響軽減 GP6 / 相手インク影響軽減 GP3
    • ジムとシャーカーが少なかったのでスシラインまで減らした

思ったこと

  • ナワバリで特に数の多いスピナー対面が気合になってしまっている
    • ナメロウが来たら終わり
    • サブ性とかインク回復とかカムバとかを考えてもいいかも
  • スピナーや4K、カニが少ないときはスシコラのほうが強そう
    • ナイスダマソナーバリアにトルネがよく通るし、対物がいらない分ステジャンを履けるのがありがたい
    • ナワバリはキルよりも塗りに助けられる場面が多い
    • が、そういう環境ではない
  • ジムよりもバレのほうが多いなあ
  • やってて気づいたけどスシもジムもブラスターも多くはないからサブ減なくても使用感は変わらなかった
  • 1日11時間が体力の限界なので、次のフェスまではランニングします
  • 勝率7~8割ないとフェスパワー上がらないっぽかった、精進します

Splatoon 3 v3.1.0 調整内容ピックアップ

www.nintendo.co.jp

フェス直前となる 3/31 から v3.1.0 が来ます。

この記事では、調整内容に触れ、それらが与える環境への影響予想をしていきます。

TL;DR

2023 Fresh Season では引き続き96凸、シャーカー、ジム、リッター、洗濯機、バレルの存在感の強い環境のように見えます。 シャーカー、ジムにはナーフが入っているため少し数を減らし、ラピデコ、スシの環境での存在感が少しだけ強くなりそうです。

ただし、アイデンティティを損なう/獲得するほどの変更はなされていないため、前衛でシャーカーが、中衛でジムが最強格であることが脅かされるような変更ではないと考えています。

他にはスパヒュー、スピコラ、バケスロ、カボデコ、ノヴァがステージ・ルールによっては増える可能性があるほか、スタートダッシュYouTube で環境入りします。

特に、ジェットパックには面白い変更が入っているので、まずはラピデコを試してみたいですね。

既存環境のおさらい

環境ブキは以下の通りです。

Xランキングトップ100を見ながら筆者の体感で選定しています。

  • シャープマーカー (クイックボム・カニタンク)
  • .96ガロンデコ (スプラッシュシールド・テイオウイカ)
  • リッター3K (トラップ・ホップソナー)
  • ジムワイパー (クイックボム・ショクワンダー)
  • スクリュースロッシャー (タンサンボム・ナイスダマ)
  • バレルスピナー (スプリンクラー・ホップソナー)

また、次点で以下のようなブキも数が多いです。

  • ラピッドブラスターデコ (トーピード・ジェットパック)
  • ロングブラスター (キューバンボム・ホップソナー)
  • スプラシューター (キューバンボム・ウルトラショット)
  • デュアルスイーパー (スプラッシュボム・ホップソナー)
  • ボトルガイザー (スプラッシュシールド・ウルトラショット)

これらのブキの共通事項には、メイン・サブ・スペシャルいずれもかみ合っていて常に高いパフォーマンスを発揮できること、環境ブキ同士での連携がとりやすいこと、環境ブキに対して強いことが挙げられます。

調整内容ピックアップ

それを踏まえて、調整内容を見ていきましょう。

フェスに関する変更

ライト層にとってフェスが盛り上がる調整がなされました。 裾野が広がり、プレイ人口が増える調整は非常にありがたいです。

百傑を目指す場合のヘビーさは据え置きですが、彼らにはもはやアメはいらないでしょうし……

対戦に関する変更

  • スペースシューター
    • 動きやすくはなりましたが、スペースシューター最大の弱点である低すぎる射撃精度は据え置き。環境への影響はないでしょう
  • ノヴァブラスター
    • 各種ボムやスシ、洗濯機との連携がとりやすくなりました
    • 自身のサブやショクワンとの相性も良くなり、特にヤグラでの一定の活躍が見込めます
  • ワイドローラー
    • タテ振りでブラスターやジェッパとの連携がとりやすくなりました
    • Xマッチでの振り分けがジムと同じなのが足を引っ張り、環境では微増に収まるでしょう
  • R-PEN/5H
    • 環境ブキや各種ボムとの連携がとりやすくなりました
    • ロケペンの最大の弱点であるメイン・サブ・スペ全部のポテンシャルが不足しているのは据え置き。環境への影響はないでしょう
  • バケットスロッシャー
    • ダメージの最低値が50.0になったという記述が本当なら、メイン性能はかなり上がっています。ブラスターやバケツ同士の相性がよくなり、サブスペの調整次第ではエリアで増えるかもしれません
  • スプラスピナー
    • 特に塗りの面でバレクゲと差別化されました。メインの性能は元から高いですが、コラボはサブが、無印はスペが足をひっぱっているため、バレクゲを抑えて数を増やすかは調整次第です。エリアやヤグラでコラボが増えるでしょう
  • スパッタリー・スプラマニューバー
    • スライドが強くなり、対面性能が向上しました。特にスパヒューはスペも強化されており、トピの使い手として増える可能性があります
    • (リリース後追記) マニュのスライドがかなり素早くなり、対面性能の向上は想定以上でした。サブスペともに弱くはなく、環境の進み具合ではシャーカーと席を奪い合う前線のひとつになる可能性があります
  • LACT-450
    • 環境にいないので謎です。たぶんトライとかスクイクのが強い
  • カーボンローラーデコ
    • 少し増えそうですが、連携力が低いのでトップメタにはならないはずです。ロラ使いの選択肢が増える感じでしょうか
  • .96ガロンデコ
    • スペシャルが若干ナーフされていますが、メイン・サブのポテンシャル自体が高いので影響はごく少ないでしょう
  • ラインマーカー
    • 地形への塗りが改善され、機動力、展開・撤退阻害のパワーが向上しました
    • が、ラインマーカーの弱点は塗りだけではありません。環境への影響はないでしょう
  • クイックボム
    • シャーカーへの影響は大きくはないでしょう
    • ジムでボム二投後のフルチャ射撃回数が2回から1回に減りました。ジム単体のポテンシャルが少し抑えられているので、ロンブラやスクスロ、ラピデコあたりと席を奪い合う可能性があります
  • キューインキ
    • 前方の範囲が広がり、後方の謎無敵判定がなくなりました。使いどころがより明確になり、パワーも上がりましたが、そもそもスペシャルとしての性能が低く、環境への影響はないでしょう
  • エナジースタンド
    • 鉄の塊が高速で飛んでいくようになりました!!!1!!環境への影響はないでしょう
  • サメライド
    • ボムやスシ、洗濯機との連携がとりやすくなりました。スパヒューはトピ役として少し増えそうです
  • ジェットパック
    • 高く飛べるのはたのしそうですし、上下方向の機動力が高まることは回避能力の高さでもあります。また、威力ではウルショよりも連携が取りやすくなるのが強みです。調整次第ですがラピデコが増えそうです
  • ウルトラハンコ
    • 使いやすくなっています。旋回性能次第ですが、スプスピが増えそうです
  • カニタンク
    • 若干のナーフです。カニ対面で詰めたり、カウンターでサブスペを投げることの意義が増します。調整内容次第でシャーカーとマニューバーが減る可能性があります。マニューバーは泣いていい
  • テイオウイカ
    • ヤグラ・アサリ最強スペシャルでしたが、「こんなんズルじゃん!!」と思う機会が減ります。アサリでは96凸がわずかに減るでしょう
  • サブ影響軽減
    • このギアパワーは、環境ブキ、次点ブキのうちクイボタンサンの対策ができず、スプボムキューバンばかり対策できていた不均衡状態でした。これを崩すための調整かと思ったのですが、クイボ・タンサン持ちは確定数ずらしのハードルが高すぎます。環境への影響はないでしょう
    • 正直意図が謎です。だれか教えてほしい……
  • スタートダッシュ

その他

  • スプラシューター
    • 環境外ブキの強化によって連携力が増し、相対的に強くなりました。環境外ブキの数が多いX下位、バンカラ、ナワバリ、フェスでは増えるかもしれません。シャーカー次第です
  • トーピード
    • トーピード持ちブキに強化が入っています。トピブキの数が多くなってしまったときは、トピ対策を意識したインク管理・エイム練習を取り入れると安心だと思います
  • バレルスピナー
    • 特にエリアでスプスピと席の取り合いになる可能性があります
  • サーモンラン
    • イクラ投げ可能時間がホスト以外でも短くなりました。必要な知識が減り、立ち回りの幅が増えました
    • 無理編成・無理沸き・ヒカリバエなどの難易度面、ランクが機能していない(ランクごとの難易度上昇が二次曲線的)面など、基本的な部分のテコ入れは据え置き。ちょっと残念
  • デコイチラシ
    • 泣いていい

第18回ドラフト杯出場 のりしお選手のキルクリップがすごい

ドラフト杯に出る選手の中にのりしお選手がいます。

この選手のクリップがめちゃくちゃ強い。

この動画、どうしてこのキルの順番になったかわかります?

たぶんなのですが、以下のような状況判断を経ています。

  • 塗り性能
    • 相手シャプマは高い。重い
    • 相手リッターは低い。重くない
  • スペシャルゲージ
    • 相手シャプマはカニを吐き終わっているので重くない
    • 相手リッターはゲージ量不明だが、おそらくシャプマより多い。重い
  • 射程
    • 相手シャプマには射程有利、クイボバトルに持ち込まれると五分、重くない
    • 相手リッターには射程不利で重い。現状こちらの射程圏内に持ち込めているので発射レート的にチャンスがある
  • 味方の位置
    • 右後ろに味方リッターがいる
      • 相手シャプマに射程を押し付けてくれる、重くない
      • 相手リッターとは五分五分の相性、リッター同士のPSの勝負になってしまって重い。野良で味方のPSに頼り切った動きは避けたい
  • 敵の位置
    • 左奥に相手のクイボが見える
      • 相手の二枚目のシャプマが復帰中だと判断できる
        • 二枚目シャプマが合流したとき、
          • 相手リッターと合流すると前衛1後衛1の堅い盤面になるし、リッターバトルの盤面になって重い
          • 相手シャプマと合流すると自分も味方も射程有利が押し付けられるので重くない

なので、試合を長い目で見た時に、すぐ倒せそうな位置にいるシャプマを倒すよりも、リッターの方が重いので、リッターを優先して倒したいという判断になったのでしょう。

この判断を0~2秒くらいで済ませる必要があるのがスプラトゥーンというゲームなのですが、 実際にこれをやってしまっているのがのりしお選手。すごい……!

特にヒラメ特有の視界の取り方がきれいです。 敵陣坂あたりを視界に入れている。 ここに誰か来れば合流を警戒しなきゃいけないし、来なさそうなら裏を警戒する流れになるからです。 敵高台への視野を一時的に落としている所もいい。長射程が目の前にいる以上、敵高台を取って痛手を負わせてくる相手は絶対いないので、ヒラメに慣れているだけでなく、編成も見ていることがわかります。

ドラフト杯ではどんな鮮やかなプレイが出るか楽しみですね。